11月21日(土)「シ−ズ・ガッタ・ハヴ・イット」

「シ−ズ・ガッタ・ハヴ・イット」('85・米)監督・脚本:スパイク・リ− 撮影:ア−ネスト・ディッカ−ソン 美術:ロン・ペイリ− 音楽:ビル・リ− 出演:トレイシー・カミラ・ジョ−ンズ/トニ−・レッドモンド・ヒックス/スパイク・リ−/ジョン・カナダ・テレル/ジョイ・リ−
★ニューヨーク・インディーズ映画の雄であり、ブラック・ムービーの旗手である天才的映画監督スパイク・リーによる長編第2作。やさしくて実直な好青年ジェイミー、ナルシストでルックス抜群のグリアー、失業中だが持ち前の明るさを失わないマーズの3人の恋人と付き合っている、黒人女性ノーラ。彼女は束縛を嫌い、自由で気ままな生活を楽しんでいた。そんなある日、こんな恋愛ゲームに耐えきれなくなったジェイミーは、彼女に決断を迫って来るが…。長編第1作「ジョーズ・バーバー・ショップ」で評論家から絶賛を博したスパイク・リーが、弱冠29歳の時に約3千万の低予算ながらも卓越したアイディアで撮り上げた作品。画面は白黒、キャストは全て黒人で描かれたこの初期の作品でも、ハイテンポなカッティングやイキなセリフ、センスのいい音楽など、この後の彼の才能が昇華してゆく片鱗が見て取れる。彼の才気と独特のユーモアが溢れる、初期の傑作の1本。
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◎公開当時はその設定の斬新さが受けたのだろうが、今となって見るとすべってが陳腐化してしまっている。この設定のグル−プがボクラの60年代に実際に成り立っていたことを知っているが、これが成り立つためには中心に生きる女王様が魔術的な魅力を持っていなければならないのだが、このモナにはまったくそんな魅力を感じなかった。そのモナを巡って神経症で色情狂の男たちがビタ銭沙汰を繰り広げる。モナは何をガッタしたのだろうか。正直疲れる映画でありました。呑気呆亭