9月18日(金)「最後の戦い」

「最後の戦い」('83・仏)監督・脚本:リュック・ベッソン 脚本:ピエ−ル・ジョリベ 撮影:カルロ・バリ−ニ 音楽:エリック・セラ 出演:ジャン・ブイ−ズ/フリッツ・ウエッバ−/ジャン・レノ
★映画を学ぶために17歳でハリウッドへ乗り込んだ経歴を持つ、フランスのベッソン監督のデビュ−作。気候の変動による太暴風で文明が破壊された近未来の世界という設定で、さまざまな思惑をもつ生き残った4人の男たちが、ひとりの女をめぐって“最後の戦い”を繰り広げる。セリフをいっさい排し、映像だけで見せる作品構成となっており、当時24歳だった同監督の才気がうかがえる野心のこもった力作だ。(ぴあ・CINEMA CLUB)

◎確かにリュック・ベッソンの才気も野心も感じるが、その「最後の戦い」がたかがひとりの女をめぐってのことであるのが判ってみると、凝ったセットと沈黙を貫いた役者たちのストレスを思い、“ベッソン君よキミは何が言いたくて多大な労力を傾注してこの映画を作ったんじゃい?”と茶化したくなったのだった。呑気呆亭