8月14日(金)「48時間」

「48時間」('82・米)監督・脚本:ウオルタ−・ヒル 脚本:ロジャ−・スポティスウッド/ラリ−・グロス/スティ−ブン・E・デ・ス−ザ 撮影:リック・ウエイト 音楽:ジェ−ムズ・ホ−ナ− 出演:ニック・ノルティ/エディ・マ−フィ/アネット・オトゥ−ル/ジェ−ムズ・レマ−/ソニ−・ランダム
★サンフランシスコの街を舞台に、脱走した凶悪犯を追うはみだし刑事が、刑務所に服役中の凶悪犯の仲間レジ−に48時間の仮釈放を与え、彼をパ−トナ−として大追跡を開始するポリス・アクション。スピ−ド感あふれるヒルの演出にのってE・マ−フィはみごとなデビュ−を飾った。(ぴあ・CINEMA CLUB)

◎プロロ−グで脱走する囚人(レマ−)と仲間(ランダム)の凶悪さが描かれ、その普通じゃない悪党コンビを追い詰めながらル−ティンの仕事として処理しようとした刑事が二人瞬く間に殺され、その二人をバックアップしたジャック(ノルティ)が間抜けにも自分の銃(リボルバ−)を取られて逃走されるという失態を演ずる。刑事にとって己の銃を取られるということがどれほどのことであるかを我々は黒沢の「野良犬」で見てきた。その恥を雪がなければジャックに今後生きる道はない。その懸命な気迫が凶悪犯を追い詰めるジャックの銃(借りたオ−トマチック)を握る手に伝わって、角を曲がる度、扉を蹴破って部屋に飛び込む度、異様にリアルな緊迫感を醸し出した。この緊迫感は絵空事のモノではないなと思ったことだった。呑気呆亭