8月7日(金)「女がいちばん似合う職業」

「女がいちばん似合う職業」('89・アルゴプロジェクト)監督:黒沢直輔 脚本:丸山昇一 撮影:仙元誠三 音楽:Date of Birth 出演:桃井かおり/岡本健一/橋爪功/伊原剛志/亀渕有香/白龍/内藤剛志 
黒沢直輔が監督し桃井かおりが主演したハードボイルド作品。桃井の友人であり前年に急逝した松田優作に捧げる内容となっており、彼の作品に欠かせないスタッフ(脚本の丸山昇一、撮影の仙元誠三)が顔を揃えている。
 型破りな女刑事きぬは、エレベーターで妊婦が惨殺された事件を担当することになった。容疑者として佐山吾郎という青年が浮上、きぬは同僚の木戸吉夫、束田文夫と張り込みを続けるが、吾郎はまったく犯人らしい素振りを見せない。留守中の部屋に潜入したきぬは帰宅した吾郎と鉢合わせするが、二人の距離は徐々に近づいて行った。ある日、きぬが自分を襲った男を射殺し行方をくらますが、実は男を撃ったのは吾郎だったのだ。数ヶ月後、きぬは妊婦となって戻ってくるのだったが…。<allcinema>

桃井かおりが格好良い衣装を身にまとってやりたい放題の刑事を気持ち良さげに演じている。映像もまずまずでそれなりにスリルもあって見応えはあったのだが、同僚の凸凹コンビ(橋爪・伊原)とのやり取りが今一で、特に橋爪みたいなおっさんと桃井が寝たりするのは噴飯物で、その上蚊とんぼみたいな体つきでちっとも魅力のない岡本健一なんかと恋に落ち(?)、そいつの子まで孕んでしまうなんて・・・、桃井ファンのおっさんとしては納得しかねる筋立てなのであった。もっと痛快な展開で終始すればシリ−ズ物にもなったのではないかと思われる前半の快調さを惜しむ。呑気呆亭