2月27日(金)「夕陽のギャングたち」

「夕陽のギャングたち」('71・伊)監督・脚本:セルジオ・レオ−ネ 脚本:ルチア−ノ・ヴィンチェンツォ−ニ/セルジオ・ドナティ 撮影:ジュゼッペ・ルッツォリ−ニ 特殊効果:アントニオ・マルゲリ−ティ 音楽:エンニオ・モリコ−ネ 出演:ジェ−ムズ・コバ−ン/ロッド・スタイガ−/ロモロ・バリ/アントニ−・セント・ジョン
★メキシコに流れ着いたアイルランド革命の闘士マロリー。彼はそこで、山賊のミランダという男と知り合う。やがて二人はメキシコ革命に巻き込まれ、反政府軍のために戦うことになるが…。「荒野の用心棒」「夕陽のガンマン」の巨匠S・レオーネが、20世紀初頭のメキシコを舞台に、二人の男の活躍を描いたマカロニ・ウェスタン。R・スタイガーとJ・コバーンという二大スターの存在感、豪快と哀愁の緩急を見事に操る演出、それにかぶさるE・モリコーネの美しくも切ないメロディ…。戦場における男同士の友情をドライに、そしてしんみりと描く傑作アクション。これぞ男泣きの映画!

革命の動乱が続く1913年のメキシコ。陽気な山賊のフアンはある日、オートバイを駆りダイナマイトを武器にしているアイルランド革命の闘士ジョンと出会う。彼らは手を組んで銀行を襲おうと列車に乗り込み、車中出会った博士と共に現地に到着。しかし、襲撃した銀行には金ではなく政治犯が監禁されており、博士も実は革命軍のひとりだった。彼らを解放したことから英雄として祭り上げられる一方、政府軍に追われる身となってしまったフアンとジョン。やがて2人はアメリカへ向かおうとするも、今度は政府軍を乗せた列車を襲撃する先鋒役を命じられるハメになるのだが…。<allcinema>

アイルランド独立のために戦った闘士ジョン・マロリ−(ジェ−ムズ・コバ−ン)には親友に裏切られたという苦い思い出がある。アイルランドを逃れて革命の動乱に沸くメキシコに流れてきて、得意の爆破技術を革命のために使おうとするのだが、ここでもやはり組織の指導者である博士(ロモロ・バリ)の裏切りに遇う。政府軍に囚われた博士は拷問に耐えきれずに地下組織のメンバ−の名を漏らしてしまう。裏切った親友は自らの手で射殺したマロリ−だったが、この博士には政府軍の兵士を満載した列車に爆弾を積んだ機関車を正面衝突させるために、石炭をくべる役を与えることで落とし前を付けさせる。悔悟のために暗かった博士の顔にその一瞬光が差して、博士は機関車と共に死ぬことを選び見事に散っていったのだった。呑気呆亭