2月12日(木)「ラスト・ショ−」

「ラスト・ショ−」('71・米)監督・脚本:ピ−タ−・ボグダノビッチ 原作・脚本:ラリ−・マクマトリ− 撮影:ロバ−ト・サ−ティ−ス 出演:ティモシ−・ボトムズ/ジェフ・ブリッジス/シビル・シェパ−ド/ベン・ジョンソン/クロリス・リ−チマン
★テキサスの小さな町アナリーンに、若者の社交場となっている映画館があった。そこに集まってくる若者、ソニーとデュアンはある日、恋人のことが原因で喧嘩別れしてしまう。そして数年後、朝鮮戦争に出征するために故郷に戻ったデュアンは、ソニーとの友情を取り戻し、かつての遊び場だった映画館へ赴くが…。「殺人者はライフルを持っている!」で正式にデビューしたP・ボグダノヴィッチの監督第2作で、古き良き西部の姿を背景に、田舎町に生きる二人の若者の青春をペシミスティックに描く。彼らが最後に観る映画が「赤い河」というのが何とも切ない。<allcinema>

◎以前に見たときにはかなり好意的な感想を持ったのだったが、今回見直してみるとテキサスの田舎町のハイスク−ルの生徒たちが考えるのがセックスのことばかりのように描写されるので、仕舞にはソニ−(ボトムズ)の間抜け面やデュアン(ブリッジス)の粗暴さが鼻に付いてきて、見ていて虚しくなってしまったのだった。同じ町に暮らす大人たちがサム(ジョンソン)を除いてはまるで生気のない類型であることも、このホコリっぽい映画をよけいにショボくさせたのだった。呑気呆亭