2月5日(木)「リア王」

リア王」('71・露)監督・脚本:グレゴリ−・コ−ジンツエフ 原作:ウイリアムシェイクスピア 撮影:ヨナス・グリツィウス 出演:ユ−リ−・ヤルヴェット/バレンチナ・シェンドリコワ/エルザ・ラジン/ガリ−ナ・ヴォルチェク/ドナタス・バニオス
シェークスピアの同名戯曲を、原作に忠実に映画化。リア王は、自分の領地分配にさいして、自分に対する娘たちの愛情を確かめようとした。上の二人は巧言を弄してリア王の広大な領地を得たが、末娘のコーデリアは率直な物言いで、父王の怒りを買ってしまう。だが、コーデリアこそが、父親を真に思いやっていたのだった。やがて、上の二人の娘たちはリア王の力を奪い、野に放逐してしまうが……。<allcinema>

◎そもそもシェイクスピア作品というものを余り好かないのだが、この作品だけは初めて翻訳で読んだ時にはその台詞のスケ−ルの大いさに感銘を受けたのだったが、改めて映画で見直してみると、娘三人の自分に対する忠誠度を試そうとした「リア王」の傲慢さと愚かしさが鼻に付いて、この悲劇に感情移入することが出来なかった。呑気呆亭