12月23日(火=天皇誕生日)「アントニオ・ダス・モルテス」

「アントニオ・ダス・モルテス」('69・ブラジル)製作・監督・脚本:グラウベル・ロ−シャ 撮影:アフォンソ・ベア−ト 音楽:マルロス・ノ−ブル 出演:マウリシオ・ド・ヴァ−レ/ウ−ゴ・カルヴァ−ナ/ホフレ・ソアレス/ロリバル・パリス
★ブラジル北部のピラニャスに、若い聖女のもとで歌い踊る信徒たちがいた。彼らの気勢を抑えようとする警察署長トマスだが、一団の中にガンガセイロ(山賊)たちがいて手が出せない。事態を重く見たトマスは、殺し屋アントニオ・ダス・モルテスを雇うのだが・・・。
悪竜と戦う聖ゲオルギウスの伝説を、さすらいのガンマンの活躍に置き換えて描いた一編。アメリカで生まれ、イタリアに渡って一時代を築いた西部劇が、南米、ブラジルではどう変貌したかが見もの。(ぴあ・CINEMA CLUB)

◎何とか物語に入ろうと集中してみたが結局ダメだった。そもそも殺し屋アントニオ・ダス・モルテスがぱっとしないし、奴さんが何をしたいのかも判然としないので、劇的な効果を狙ったのであろう土俗的画面作りが余計に空回りしてしまった。せっかくのブラジル西部劇なのに中途半端な出来になってしまったのが惜しい。呑気呆亭