11月19日(水)「さらば友よ」

「さらば友よ」('68・仏)監督:ジャン・エルマン 原作・脚本:セバスチャン・ジャプリゾ 撮影:ジャン・ジャック・タルベ 音楽:フランソワ・ド・ル−ベ 出演:アラン・ドロン/チャ−ルズ・ブロンソン/ブリジト・フォセ−
アルジェリア帰りの軍医と戦争を商売にする男が、ひょんなことからある広告会社に金庫に債券を戻す仕事を頼まれる。ふたりの男は債券より金を盗もうと思い立つが、金庫の中には死体が・・・。男の友情をク−ルに描き、ブロンソンをスタ−ダムに押し上げた好編。(ぴあ・CINEMA CLUB)

◎ドロンとブロンソンのそれぞれの身体の使い方が対照的で面白い。ドロンの動きは精悍なのだがどこか子供っぽいところがあり、ブロンソンはそれとは違って同じく精悍であっても成熟した男くささがある。動物に例えると、ドロンは獰猛ではあるが何処か剽軽なところがあるジャッカルか。ブロンソンはどっしりとした体躯の動きを見せる黒ヒョウに似る。この二人が地下室の協同作業の中で徐々に育んで行く友情にホモセクシュアルな匂いが感じられないのは、二人が共に猛獣であったからなのだろう。呑気呆亭