8月26日(火)「フェリ−ニの81/2」

「フェリ−ニの81/2」('63・伊)監督:フェデリコ・フェリーニ 脚本:トゥリオ・ピネリ/ブルネロ・ロンディ/エンニオ・フライア−ノ 撮影:ジャンニ・ディ・ベナンツォ 音楽:ニ−ノ・ロ−タ 出演:マルチェロ・マストロヤンニ/アヌ−ク・エ−メ/クラウディア・カルディナ−レ
★言わずと知れたF・フェリーニ監督の代表的作品。映画監督のグイドはある日、自分の体が空中を落下する夢を見る。現実生活の日常に纏わる様々な精神的・肉体的な疲れを癒す為、彼は療養と称して温泉に出掛けるが、そこでも仕事や生活から逃れることが出来ない。そして彼はついに、自分が温泉で余生を過ごしている老人達の中にいるという幻覚を見はじめるが……。本作は、フェリーニ監督自身の自伝的な作品であり、その描き方も、現実と幻想を並行して描くなど秀逸! 絶対に見るべし!!
<allcinema>

◎イタリア映画はロッセリ−ニもヴィスコンティもジェルミも好きなのだが、このフェリ−ニだけは余り好きになれない。そもそも名作といわれる「道」なども感心しなかった。何故だろうと考えてみると、この人にはユ−モアのセンスが欠けているからではないかと思う。この作品にしてもひたすら難解な映像が延々と羅列されるので付き合うのが辛くなる。マストロヤンニという才能ある役者がフェリ−ニに使われると、堅苦しい演技に終始するのは何故なのだろうか。ボクラが映画に望むのは映画的快楽であって、ゲイジュツ家の内面の三文にも値しない苦悩を見たいが為に映画館に足を運ぶのではないのだ。呑気呆亭