4月4日(金)「リオ・ブラボ−」

「リオ・ブラボ−」('58・米)監督:ハワ−ド・ホ−クス 脚本:ジュ−ルズ・ファ−スマン/リ−・ブラケット 撮影:ラッセル・ハ−ラン 音楽:ディミトリ・ティオムキン 出演:ジョン・ウエイン/ディ−ン・マ−チン/アンジ−・ディキンソン/ウオルタ−・ブレナン/リッキ−・ネルソン/ウォ−ド・ボンド/ジョン・ラッセル
★西部劇史上屈指の名作。舞台はテキサスのメキシコ国境に近い町リオ・ブラボ−。保安官チャンス(ウエイン)は殺人の現行犯でジョ−を逮捕するが、ジョ−の兄ネイサン(ラッセル)が部下を率いて町を封鎖。チャンスは足の不自由な老スタンピ−(ブレナン)と元早撃ちのアル中男デュ−ド(マ−チン)を助手に、ダイナマイト輸送幌馬車隊の二挺拳銃の名手コロラド(ネルソン)の協力を得てネイサン一味と対決する・・・。度肝を抜くファ−スト・シ−ンからクライマックスの決闘シ−ンまで、西部劇の持つあらゆる要素を盛り込んだホ−クスのダイナミックな演出力には敬服。保安官事務所でマ−チンとネルソンがデュエットする「ライフルと愛馬」を、ティオムキンは「赤い河」('48)の中ですでに使っているが、この映画ではひときわ効果的に挿入されている。ウエインが少数の仲間を率いて優勢な敵に立ち向かうというヒ−ロ−像は、後年「エル・ドラド」「リオ・ロボ」に受けつがれ、ホ−クスの西部劇3部作となって結実された。(ぴあ・CINEMA CLUB)

◎当時高校生だった連中はこの映画を見て、早速、教室で弾ける奴がギタ−をかき鳴らし、マ−チンを真似て机に脚を上げ、「ライフルと愛馬」をデュエットしたものである。それほどにこの映画は若い連中のハ−トを掴んだのであった。それから何度この映画を見たことか。茫々50年、馬齢を重ねたオジサンになって見ても、やっぱり「リオ・ブラボ−」は面白いのだ。今回見直してみて気が付いたのはこの年('58年)で51歳になったウエインの若々しさと格好良さである。立ち姿がとても素敵で、これなら善良なバンプともいうべきフェザ−ス(ディキンソン)が惚れるのも無理はないと思わせた。もう一つ、病人を装った殺し屋たちがチャンスを襲撃しようと馬で近寄ってくる場面で、タバコを分けて貰って巻くためにライフルをコロラドに託す時、コロラドが“いつもこうして撃鉄を上げてるんだ・・・”と何気なく言うのに、チャンスが“ああ”と応えるのだが、これが次の銃撃シ−ンの巧みな伏線となっていたことに今回初めて気付いたのは、我ながら迂闊でありました。撃鉄が上がっていたからこそ、チャンスはコロラドから投げ渡されたライフルを引き金を引くだけの一動作で発射することが出来、コロラドの協力を得て三人の殺し屋を倒せたのである。呑気呆亭