12月7日(土)「理由なき反抗」

「理由なき反抗」('55・米)監督:ニコラス・レイ 脚本:ア−ビング・シャルマン/ 撮影:ア−ネスト・ホラ− 出演:ジェ−ムズ・ディ−ン/ナタリ−・ウッド/サル・ミネオ/コ−リ−・アレン/ジム・バッカス/アン・ドラン/デニス・ホッパ−
ジェームズ・ディーン主演による彼の代表的作品。酔った17歳の少年ジムが警官に捕まった。その晩に起こった集団暴行事件の容疑者として警察に連行された彼は、そこで美しいジュディ(ウッド)と、まだ子供のようなプラトー(ミネオ)と知り合う。間もなく二人は帰宅を許され、ジムも温情ある少年保護係のレイ主任の取り計らいで帰ることができたが、この三人の出会いは、やがて彼らの持つやり場のない苛立ちを露呈する事件へと結びついてゆく…。ハイ・ティーンの持つ、社会や大人といったものに対する漠然とした苛立ちを、巧みな心理描写、繊細なタッチで描いた秀作。映画の主人公のキャラクターと主演のディーンとが、見事にダブっていて印象深い。<allcinema>

◎オジサン三人でこの作品を視聴。親と子の葛藤のリアルさにそれぞれが思うところが有ったように見受けられた。これを当時映画館で見た時は、アメリカの高校生の生活、車を乗り回し、異性交遊も活発で、ケンカに明け暮れ、大きな冷蔵庫から取り出した大瓶の牛乳をグイ飲みし、タバコを呑み、銃やジャックナイフを所持し、親に反抗するという生活にカルチャ−ショックを受けた記憶がある。彼我の豊かさの差が余りにも歴然としていて、その豊かさの中に在りながらやはり親子の葛藤があり、同世代の中での過酷なイジメが有るのだなあと、その頃感じた想いにノスタルジックな懐かしさを感じながら、初老のオジサンは永遠の青年ジミ−の活躍を見守っていたのだった。呑気呆亭