10月10日(木)「ギルダ」

「ギルダ」(46・米)監督:チャ−ルズ・ヴィダ− 脚本:マリオン・バ−ソネット 撮影:ルドルフ・マテ 音楽:マ−リン・スカイルズ/モリス・W・ストロフ 出演:リタ・ヘイワ−ス/グレン・フォ−ド/ジョ−ジ・マクレディ/ジョセフ・カレイア
★男たちの友情を描いた近来にない好篇「ショーシャンクの空に」で、所内の慰安上映でかかっていたのがこの映画。囚人みんなが、ヘイワースの登場に騒然となるユーモラスな挿話があり、本作のヘイワースのポスターが作品の重要な鍵となるのだ。それほど、第二次大戦後まもない頃の彼女はずぬけたセックス・シンボルで、代表作は何を置いても本作、ヘイワースと言えば「ギルダ」なのである。また、この頃流行したノワール調映画の典型でもある。舞台は大戦末期のブエノスアイレスの暗黒街。一人の歌姫を争うことで、その町の覇権を競うことになる男二人。まさに運命の女、ファム・ファタール、リタなのだ。これ以上何を言おう。凡庸な演出など目をつぶり、ひたすらリタの色香に酔いたい。
<allcinema>

◎まさにリタ・ヘイワ−スのための映画なのだが相手役のグレン・フォ−ドがミスキャストなので、リタの唄も踊りも肢体も楽しめたが、映画的には感心しなかった。とくにラストの結末が頷けない。呑気呆亭