4月19日(金)「アパッチ砦」

「アパッチ砦」('48・米)監督:ジョン・フォ−ド 原作:ジェ−ムズ・ワ−ナ−・ベラ 脚本:フランク・ニュ−ジェント 撮影:ア−チ−・スタウト 音楽:リチャ−ド・ヘイジマン 出演:ヘンリ−・フォンダ/ジョン・ウエイン/シャ−リ−・テンプル/ワ−ド・ボンド/マ−ガレット・ウイッチャリ−
南北戦争で指揮官として失策したサースデイ将軍(ヘンリー・フォンダ)は大佐に階級を下げられ、インディアンとの紛争の絶えなかったフォート・アパッチの守備隊の司令官に任命された。彼は娘のフィラデルフィアシャーリー・テンプル)を伴い赴任する。サースデイ大佐は無骨一点ばりの人間で、フォート・アパッチ守備隊に古くからいるヨーク大尉(ジョン・ウェイン)や、コリングウッド大尉とも、しばしば意見を衝突させた。大佐はこの地方の脅威アパッチ族を平定して武名をあげ、1日も早く将軍に復位することを夢見ていた。だからインディアンの情勢に詳しいヨーク大尉の計画に反対し、兵隊に毎日激しい訓練を課すのだった。(goo映画)

◎フォンダとウエインの指揮権をめぐっての確執だけであったなら、索漠とした映画になってしまっただろうが、カマトトぶりがいっそ可愛いシャ−リ−・テンプルと、砦の女たちの纏め役の軍曹ボンドの奥方(ウイッチャリ−)や士官の婦人たちの交流が丁寧に描かれているので、殺伐とした文化果つる土地でのドラマに、フォ−ドらしい人間味の味付けがなされていて好ましい作品になっている。ラスト、巡察に出かけるウエインが戦死したフォンダの遺品である母衣(幌?)を付けた帽子を被っていることに今回気付いて、やはりフォ−ドだなと思ったことだった。蛇足になるが、ボンドの奥方を演じたマ−ガレット・ウイッチャリ−という役者さんは、「ヨ−ク軍曹」で暴れ者ク−パ−を懐深く慈しむ母親を演じて秀逸であった。呑気呆亭