12月27日(木)「続丹下左膳」

「続丹下左膳」('53・大映京都)監督:マキノ雅弘 原作:林不忘 脚本:柳川真一 撮影:竹村康和 音楽:鈴木静一 構成:伊藤大輔 出演:大河内伝次郎/水戸光子/山本富士子/田中春男
★妖刀乾雲、坤竜をめぐる江戸市内の混乱に心を悩ました南町奉行大岡越前守は、将軍家を動かして饗庭候・主水正を出府させる。累の及ぶことを恐れた主水正は、主君懐かしさに会いにきた左膳を追い払い、月輪剣団に左膳暗殺を命じるが…。

◎主君に裏切られた左膳が乾雲を夜空にかざして、“オマエはオレの地獄の花嫁だ!”との有名な台詞を吐くが、だからといってあんなにも多数の捕り方を殺していいってもんじゃない。そんなら主君を殺せよと言いたくなる。チャンバラのためのチャンバラ映画で、マキノ雅弘にしてはユ−モアのかけらもなくて、殺陣も粗雑で、左膳を身を挺して救うお藤のカッコよさだけが救いの映画であった。呑気呆亭