12月19日(水)「ジャングル・ブック」

ジャングル・ブック」('42・英)監督:ゾルタン・コルダ 原作:ルドヤ−ド・キプリン 音楽:ミクロス・ロ−ザ 出演:サブ−/ジョゼフ・カレイア/ジョン・クォウルン
キプリング作「ジャングル・ブック」の中の「狼少年」の映画化。インドのジャングルで父親を喰い殺され、森に迷い込んで以来、狼によって育てられた少年の冒険物語。英国の名プロデュ−サ−、アレクサンダ−・コルダがハリウッドで製作した娯楽大作。(ぴあ・CINEMA CLUB)

◎この映画がハリウッドのスタジオで撮られたということにまず驚く。登場する動物たちがまるで本物のジャングルの中でのように物語の筋を追って動いていることに再び驚く。撮影も素敵である。しかし、それだけの映画であり、何のためにこれを製作したのか意図が分らない。狼少年の悲劇を娯楽映画にしようとした製作者側の傲慢な姿勢が覗われて好きになれない作品であった。呑気呆亭