7月27日(金)「ブル−・スチ−ル」

「ブル−・スチ−ル」('34・米)監督:ロバ−ト・N・ブラッドベリ 出演:ジョン・ウェイン/エレノア・ハント/ジョ−ジ・ヘイズ
★ある嵐の夜、謎の男ジョン(ウエイン)がホテルのロビ−に忍び込む。時を同じくして「水玉強盗」の情報が保安官ジェイク(ヘイズ)の元に届き、保安官もまた、ホテルの一室で大金の入った金庫を見張るが金庫は破られてしまう。そして、ジョンと保安官は一緒に強盗を追うこととなったが、そんな中ある親子が襲われて…。中略
若き日のジョン・ウエインの活躍が堪能できる痛快ウエスタンで、ジョ−ジ・ヘイズとの絶妙のコンビネ−ションも楽しめる作品。(DVDの解説より)

◎'30年制作のラオ−ル・ウオルシュ監督の超大作「ビッグ・トレイル」の主役(若きウェインはまるでヤマトタケルのような建国の英雄を奇跡のように形象化して見せた)に抜擢されるも、作品が商業的に失敗したために、ジョン・フォ−ドの「駅馬車」('39)がヒットするまでの間、B級活劇専門俳優として長い不遇の時代を過ごした。その時代の主演映画の一本である。ワタクシの手元には他に「ユタから来た男」('34)、「西部地獄街」('37)の二本がある。なるほどB級ではあるがかつての日活映画のような活劇が楽しめる。ジョン・フォ−ドは「駅馬車」の主演に抜擢するに当って、ウェインを“あのジャンプ台から飛び込んでみろ”と挑発したという話を何かで読んだ記憶がある。むろんウェインは挑戦を受けて立ち、「駅馬車」のスタントをやれる度胸があることを証明したのである。呑気呆亭