8月29日(土)「ボ−イ・ミ−ツ・ガ−ル」

「ボ−イ・ミ−ツ・ガ−ル」('83・仏)監督・脚本:レオス・カラックス 撮影:ジャン・イヴ・エスコフィエ 音楽:ジャック・ピノ− 出演:ドニ・ラバン/ミレ−ユ・ペリエ/キャロル・ブルックス
★J=Y・エスコフィエによるコントラストの効いたモノクロ撮影でパリの夜、恋に飢えた若者の生態が冷たく映し出される、奇才の名を欲しいままにするカラックスの衝撃的なデビュー作。親友に恋人を奪われ、彼を殺そうとし思いとどまったアレックスは同じ様な境遇のミレーユを知る。彼女が向かうパーティ会場に潜り込み、近づきになった途端、二人は恋の情熱を燃やすが、彼女は別れたばかりの恋人との悶着をひきずっており……。。お互いに自閉的な男女のディテール描写に、この新鋭の孤立した焦操が端的に現れている。<allcinema>

◎リアルタイムの初見ではレオス・カラックスという若い監督の才気が面白く、随所に挿入される物語の筋とは関係ないカットが新鮮で、これぞシネマというものだよなと独り膝を叩いたものだった。今回、この歳(70)になって見直してみたら、以前は感心した監督の才気がどうにも鼻持ちならなくて、ワタクシとしては珍しく最後まで見通すことが出来なかった。歳をとったということか。呑気呆亭