5月15日(金)「大いなる決闘」

大いなる決闘」('76・米)監督・アンドリュ−・V・マクラグレン 原作・脚本:ブライアン・ガ−フィ−ルド 撮影:デュ−ク・キャラハン 出演:チャ−ルトン・ヘストン/ジェ−ムズ・コバ−ン/バ−バラ・ハ−シ−/クリス・ミッチャム
★かつては鬼保安官と呼ばれていたサム(ヘストン)も今は年をとり、引退して娘と二人で静かに隠居生活を送っていた。その彼の元にかつてサムが刑務所に送った強盗犯ザック(コバ−ン)が脱獄し、復讐のために戻って来るという報せが届いた・・・。ジェ−ムズ・コバ−ンの屈折した混血の悪人ぶりが印象的な、本格派ウエスタン。(ぴあ・CINEMA CLUB)

◎ジェ−ムズ・コバ−ンという役者はどこか突き抜けたところがあって、その個性が最良に発揮されたのが'71年の「夕陽のギャングたち」であった。この作品のコバ−ンにはその突き抜けてところがなく、恋人の仇の保安官をただ殺すだけではなく、その手で切り刻まなければ止まないという、センチメンタルな復讐心に駆られる故に行動の自在を失ってしまっている。こんな役柄に我らがコバ−ンを使わないで欲しかった。呑気呆亭