12月25日(木)「夕陽に向って走れ」

「夕陽に向って走れ」('69・米)監督・脚本:エイブラハム・ポロンスキ− 撮影:コンラッド・ホ−ル 音楽:デイヴ・グル-シン 出演:ロバ−ト・レッドフォ−ド/キャサリン・ロス/ロバ−ト・ブレ−ク/ス−ザン・クラ−ク
★1900年に起きた実話。インディアンの青年が、恋人の父をあやまって殺し、二人で逃亡するが、保安官に追いつめられ・・・。赤狩りの犠牲となったポロンスキ−監督が20年ぶりにカムバックした第2作。公開当時ニュ−・ウエスタンとして話題を呼んだ。(ぴあ・CINEMA CLUB)

◎まさかこの子がキャサリン・ロスかい、と驚かされてしまったほどにインディアンの女の子を演じたキャサリン・ロスの変身ぶりは見事だった。何しろロバ−ト・ブレ−クと一緒に走る走る走る。実話を映画にしたとのことだが、このインディアンの恋人たちを演じた二人の荒野を駆け抜け躍動する肢体の見事さは、後から馬に乗って彼らを追う保安官を演じたレッドフォ−ドの沈着な行動を霞ませてしまうほどのモノだった。追いつめられた男は女にウエディングドレスを着せて妻とし、その妻を敵に渡さぬために命を絶つ。そして馬を捨てて岩山を登って来る保安官を待ち構え、ライフルの残弾を警告のためだけに使ってレッドフォ−ド保安官の一弾に倒れるのだった。荒野を駆け抜ける恋人たちの映像は記憶に残るモノとなった。呑気呆亭