4月16日(水)「大人は判ってくれない」

「大人は判ってくれない」('59・仏)監督・脚本:フランソワ・トリュフォー 脚本:マルセル・ムーシ− 撮影:アンリ・ドカエ 音楽:ジャン・コンスタンタン 出演:ジャン・ピエ−ル・レオ/クレ−ル・モ−リエ/アルベ−ル・レミ
フランソワ・トリュフォーの長編第一作。アントワーヌ・ドワネルはパリの下町に住む13歳の少年。学校ではいつもいたずらばかりして先生に目をつけられている。共稼ぎの両親は、夫婦仲が余りよくなく何かと口論ばかりしていた。そんなある日、遊ぶ金に困った彼は父の会社のタイプライターを盗んで質に入れようとしたが、すぐにバレてしまい、両親は彼を少年鑑別所に入れてしまう…。トリュフォーが27歳の時に撮ったこの作品は、その斬新さと特有の解放感、そして自由な活気に満ち溢れ、当時の映画人に驚嘆と喜びをもって迎えられた。本作は、ゴダールの「勝手にしやがれ」と同時期に公開され、今では完全に定着した、いわゆる“ヌーヴェル・ヴァーグ”の時代を切り開いた記念碑的作品である。<allcinema>

◎トリュフォ−の自伝的な作品であるとのことだが、少年アントワ−ヌを演ずるジャン・ピエ−ル・レオの演技がいかにも自然で、作品にまるでドキメンタリ−のようなリアルさを与えている。'61年の羽仁進の作品「不良少年」をまた見てみたいと思ったことだった。呑気呆亭