3月21日(金)「ゴ−ストタウンの決斗」

「ゴ−ストタウンの決斗」('58・米)監督:ジョン・スタ−ジェス 原作:マ−ヴィン・H・アルバ−ト 脚本:ウイリアム・パワ−ズ 撮影:ロバ−ト・サ−ティ−ズ 出演:ロバ−ト・ティラ−/リチャ−ド・ウイドマ−ク/パトリシア・オ−ウエンズ/ロバ−ト・ミドルトン/ヘンリ−・シルヴァ
★かつて悪事を働いていた時に盗んだ大金を秘かに隠している元悪党の保安官が、当時の仲間からその秘密を追及され、窮地に立たされるさまとその顛末を描いた西部劇。
ニューメキシコの保安官を務めるジェイク。悪党だった彼も今では町の治安を保ち、婚約者ペギーと幸せに暮らしていた。だが、ある夜、ジェイクは隣町の牢獄に侵入し、昔助けてもらった恩を返そうとかつての強盗仲間クリントを脱獄させる。しかし、明くる日ジェイクとペギーはクリント一味に連れ出されてしまう。そして、ジェイクが銀行強盗で得た大金を持ち逃げしていた過去を指摘され、その隠し場所を教えるよう詰め寄られるのだった。やがて、目的地に到達するも、コマンチ族の襲撃で一味は次々と命を落とし、ジェイクはクリントと一対一の対決に挑むのだが…。<allcinema>

◎原題は「THE LAW AND JAKE WADE」、銀行強盗であった過去を隠して保安官となったジェイク(ティラ−)のクリント(ウイドマ−ク)との友情と法の板挟み状態を良く現わしている。南北戦争に敗れた元南軍兵士たちが負けを潔しとせず無法者となったことはうなずける。ジェイクもクリントも兵士としては優秀であったのだろうと思わせる駆け引きが克明に描かれていて面白い。ウイドマ−クの役作りも冷酷なだけでなく胆知を感じさせる厚みのある人物像を造形している。ティラ−も慣れない西部劇であっただろうが、冷静に状況を見極めてクリントとの神経戦を戦うタフな保安官を見事に演じて見せてくれた。呑気呆亭