11月7日「悪の花園」

「悪の花園」('54・米)監督:ヘンリ−・ハサウエイ 脚本:フランク・フェントン 撮影:ミルトン・クラスナ−/ジョ−ジ・スタ−ル・Jr 音楽:バ−ナ−ド・ハ−マン 出演:ス−ザン・ヘイワ−ド/ゲィリ−・ク−パ−/リチャ−ド・ウイドマ−ク/ヒュ−・マ−ロウ/キャメロン・ミッチェル/リタ・モレノ/ヴィクトル・マヌエル・メンド−サ
1850年。カリフォーニアの黄金を目指す3人の男、元保安官フッカー(クーパー)、イカサマ賭博師フィスク(ウィドマーク)、やくざデイリー(ミッチェル)を乗せた船が修理のためメキシコのある漁港に着いた。3人は酒場でアメリカ女リー(スーザン・ヘイワード)に会い、落磐で金坑内でカン詰になっている彼女の夫ジョンを救うため同行してくれと頼まれた。これにメキシコ人ヴィセンテが加わり、女1人男4人がカリフォーニアへ陸路の旅をはじめた。彼女は金坑への道を記した地図を誰にも見せなかった。インディアンが出没する危険地帯に入ったとき、リーは男たちに腰抜けは今のうちに引き返せと言って度胆を抜いた。ある夜リーに挑んだデイリーは彼女に手ひどく殴られた。金坑はインディアンンの聖地「悪の園」の中にあった。(goo映画)

◎そもそも脚本が悪い。落盤した金鉱から町まで三日、助っ人を募集して帰るまで早くとも六日かかるわけだが、それにしては夫のジョンが弱っていないのが不審である。ジョンの傍らに水も食糧の痕も見当たらない。そのジョンを助けて帰る道筋で襲ってくるアパッチたちの武器が弓だけなのが不審である。ク−パ−たちが使うのがウインチェスタ−であるところを見れば、この物語の時代が南北戦争以後であることは明白であって、アパッチたちも銃を所持していたはずなのに、その描き方はまるでアメリカ大陸発見時の初期インディアンのようであるのが不審である。せっかくこれだけのスタ−を集めて、ヘンリ−・ハサウエイともあろうお人が、何とも締まらない映画を作ったものだ。呑気呆亭