12月27日(土)「勇気ある追跡」

勇気ある追跡」('69・米)監督:ヘンリ−・ハサウエイ 原作:チャ−ルズ・ポ−ティス 脚本:マ-ガリット・ロバ−ツ 撮影:ルシアン・バラ−ド 音楽:エルマ−・バ−ンスタイン 出演:ジョン・ウエイン/キム・ダ−ビ−/グレン・キャンベル/ジェレミ−・スレ-ト/ロバ-ト・デュバル/デニス・ホッパ-/ストロ−ザ−・マ−ティン
★父親を殺された少女マティは、凄腕の名保安官コグバーンを雇って、犯人の追跡を始める…。アイパッチをつけたJ・ウェインが、片手に拳銃、片手にライフルをもって馬上から犯人を撃つシーンがカッコ良く、ウェインはこれで念願のアカデミー主演男優賞に輝いた。同じ主人公による続編「オレゴン魂」も製作された。
少女マティはトムという雇い人の男に父親を殺され、復讐を誓う。そして、その征伐のため、アイパッチを着けたベテラン保安官のコグバーンが雇われることに。さらには若いテキサス・レンジャーのラ・ボーフもその任を請け負い、こうして3人はトムら犯人一味を追う旅に出る。だがやがて、マティがトムに捕らえられ、ラ・ボーフが救出に向かう。その間コグバーンは援護射撃で一味に対抗、激しい攻防の末にトムを倒し、マティは無事助け出されるのだが…。<allcinema>

◎何と言ってもこの映画はマティを演ずるキム・ダ−ビ−の不思議な存在感のある魅力に尽きる。例によって食わせ者の馬商人を演ずるストロ−ザ−・マ−ティンを翻弄して取引を有利に運ぶ場面などは、この小娘がと嫌みを感じても不思議はないのだが、この断髪の中性的な少女には何処か憎めない魅力があって、コグバ−ンもラ・ボーフもそして悪役に徹すべきトムさえもその奇妙なオ−ラに抗しきれず、何だかみんなしてこの少女を守ろうとしてしまうのである。呑気呆亭