10月31日(金)「エル・ドラド」

エル・ドラド」(66・米)監督:ハワ−ド・ホ−クス 原作:ハリ−・ピ−タ−・ブラウン 脚本:リ−・ブラケット 撮影:ハロルド・ロッスン 音楽:ネルソン・リドル 出演:ジョン・ウエイン/ロバ−ト・ミッチャム/ジェ−ムズ・カ−ン/ア−サ−・ハニカット
★テキサスのエル・ドラドを久々に訪れたガンマンのコール。彼は水の利権を巡って係争中である牧場主ジェイソンの救援にやって来たのだった。しかし、旧友のハラーが保安官だと知り、手を引くことに。だが、それを知らないジェイソンの係争相手であるマクドナルドの娘に襲われ、傷を負ってしまう。すると、今度はジェイソン一味にマクドナルドの息子が捕らえられ、交渉の切り札にされる。こうしてエル・ドラドは決戦の場と化し、コールとハラーたちはマクドナルド側を救援、激しい銃撃戦が繰り広げられるのだが…。
テキサスを舞台に、J・ウェイン扮する名ガンマンと、R・ミッチャムの保安官がコンビを組んで、悪辣な牧場主と対決するウェスタン。二人に協力する青年役にJ・カーン。ホークス西部劇の中でもぐっと通俗的な造りでアクション主体と言っていい作品だが、だからこそ痛快。ウェイン、ミッチャムのコンビぶりもご機嫌で、娯楽西部劇としては文句のつけようがない。
<allcinema>

◎'59年の同じ監督作の「リオ・ブラボ−」に比べると物語にコクがないのは、名脇役ウォルタ−・ブレナンの存在の有無によるだろう。唯一エピソ−ドとして面白いのは酒浸りの保安官を覚醒させるためにジェ−ムズ・カ−ンの処方によって調合するインディアンの怪しげな薬を飲まされたときのロバ−ト・ミッチャムのビクンと反り上がる身体の反応であった。ガンプレイとしてはそれほど面白いモノはなく、「リオ・ブラボ−」の“ライフルと愛馬”の斉唱の楽しさや“皆殺しの歌”の緊迫感もない普通の西部劇でありました。呑気呆亭